2018-04-02

|法律

副業を始める際に知っておきたい社会保険のこと

ダブルワークを始めるに当たって気になることの1つに、社会保険への加入の有無があります。

社会保険は一定の基準を満たした事業所に勤務し、労働の対価として報酬を受け取っている人が加入する公的保険制度ですが、同時に2か所から報酬を受ける場合は、その態様ごとに取扱いが異なります。

ここでは、考えられるいくつかのパターンごとにどのような取扱いになるかを紹介していきます。

基本的な加入条件について知っておこう

社会保険の加入条件は、勤務先の事業状況と自分自身の勤務状況の2種類に分けて考える必要があります。

まず勤務先については、その事業所が株式会社などの法人であったり、個人であっても常時5人以上の従業員がいる時は、強制加入の対象となります。また、5人未満の個人事業所にも任意加入の道がひらかれており、いったん任意加入事業所になるとその事業所に新たに雇われる人は強制加入となります。

一方、勤務状況については、その事業所において正規の職員として働く人は全員強制加入となります。ただし70歳以上の人は厚生年金のみ加入対象外となります。

また、パートやアルバイトなどの短時間就労者は、1日または1週間当たりの勤務時間及び1月あたりの勤務日数が正規の職員の4分の3以上である時は、強制加入の対象となります。

それぞれの勤務先ごとに条件を当てはめる

基本的な加入条件を踏まえた上で、今度はダブルワークを始めた場合にそれぞれ取扱いがどうなるかを見ていきます。これは、それぞれの勤務先ごとに条件を当てはめて考えます。

まず、本業の勤務先及び副業先のいずれも加入条件を満たさない場合は、社会保険の加入対象にはならないため、今まで通り国民健康保険等の加入が継続します。

次に、現在本業で社会保険に加入中だが副業先では加入条件を満たさない場合は、引き続き本業での社会保険の加入資格が継続します。特別な届け出は必要ありませんし、社会保険料の額等に変更もありません。
一方、本業では加入条件を満たさないが副業先で加入条件を満たした場合は、社会保険に新たに加入することとなります。

最後に、本業・副業の両方で加入条件を満たした場合は、「健康保険・厚生年金保険被保険者所属選択・2以上事業所勤務届」という届書を、勤務先を通じて年金事務所に提出します。この場合、将来の年金額の基礎となる標準報酬月額は両方から受ける報酬を合算して算定するため、通常は副業を始める前よりも社会保険料が増えることとなります。

ただし、本業の事業所で決定されていた標準報酬月額がすでに上限に達していた場合はその限りではありません。

加入するかしないかは選べない

社会保険に加入するかしないかについては、それぞれの条件に合致するかどうかによって自動的に決まります。加入条件を満たせば、本人の意思に関係なく必ず加入しなければなりません。

そのため、「副業はしたいが現在の勤務先には知られたくない」などといった場合は、加入条件を下回る形で就労するのが良いということになります。

関連記事

マイナンバーで副業をしていることがバレる?

法律

副業を始めたいけれど、なかなか勇気を持てない方は多いです。その理由として、マイナンバーが原因で副業がバレるので...

サラリーマンの副業が禁止された理由は?

法律

サラリーマンや公務員の中には様々な副業をして稼いでいる人もいるのですが、中には就業規則などで副業が禁止されてい...

副業をする上で注意すべき法律問題

法律

時代の移り変わりの中で、本業以外の収入を得るため空いた時間を有効利用する形で副業を行う人が増加傾向にあります。...

副業にあたる・あたらないの定義って一体?

法律

副業とは本業以外に収入を得るための仕事ですが、企業の中には副業を禁止しているところが大半です。 しかし本や雑誌...

正社員でも副業できるのか最初に確認!

法律

収入を増やしたいと思った時に、真っ先にひらめくのが副業でしょう。しかし、副業は誰でもできるというわけではなく、...