2018-04-04

|法律

副業容認の方向に変わる就業規則

従業員の副業を禁止する企業が多いとされていた中、2018年1月に厚生労働省から公表されたモデル就業規則で、副業を容認するサンプル条文が示されました。

このことにより、直ちに副業禁止が違法となるわけではありませんが、働き方の多面性が尊重される流れになったという見方もできます。どのような場合に副業が容認され、又は禁止されうるかを考えてみましょう。

モデル就業規則の法的効力

一般的に、就業規則は各企業の実情に応じて作成されています。

モデル就業規則の中にも、就業規則の内容は事業場の実態に合ったものとしなければならないと明記されていることから、実際の就業規則はモデル就業規則と異なる前提で考える必要があります。とはいえ、就業規則の作成にあたっては、国の公式ガイドブックとしてモデル就業規則を参考にするケースが多いようです。

また、就業規則を作成しただけでは法的効力は発生しません。従業員の過半数代表の意見を聴いてから労働基準監督署に就業規則を届け出て、すべての従業員に周知した後に法的効力が発生します。

就業規則の施行日が従業員への周知日より後の場合は、その施行日が法的効力の発生開始日となります。

副業可否の判断は、いまだ会社に委ねられている。

モデル就業規則では、副業は事前に届け出ることとされていますが、2つの目的が考えられます。

1つ目は、許可制としないことにより従業員の副業制限を最小限にとどめる目的です。憲法上定められている職業選択の自由の観点から、当然といえるでしょう。

一方、会社秩序を守るための最小限のチェックも必要です。副業を健全に行うために必要なアドバイスを行ったり、必要な制限を設けたりすることが、2つ目の目的です。副業によっては、会社の信用低下や秘密漏洩のリスクを含む場合があるため、その点の自己管理を促すことも労務管理の一つといえるでしょう。

なお、副業により本業に影響が及ばないよう、時間や健康の管理は従業員が行う必要があります。

副業を行う際は、まず会社に相談を

モデル就業規則は変わりましたが、勤務先の就業規則が変わるかどうかは、企業ごとの考え方によります。

とはいえ、働く条件は労働者と会社とが話し合って決めることが原則なので、副業の目的や必要性を会社に相談することで、個別に副業許可が出る可能性はあります。

本業と副業を上手に両立できるよう、時間や健康の管理も大切となるので、会社に副業の相談をする際はその点にも触れると説得力が増すでしょう。

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